恥は賜り物
お正月休みに気持ちも新たに、
ライティングの教科書を読み返していたら、
自分の「書く」という表現にアンテナが立った
出来事を思い出しました。
「あなたの書く文章には、『すごく』という言葉が多いですね」
大学で何かのレポートを出した時に、教授に言われた言葉です。
頬が紅潮し、背中に嫌な汗が流れるのを感じました。
なぜなら、自分でも完全に気を抜いて書いたものだとわかっていたから。
当時私は大学で日本文学を専攻していました。
でも大学での学びよりも塾講師のアルバイトに熱中していて、大学は単位を落とさないように通っていただけ。
そのなめた態度が文章にも表れていますよ、とさりげなく指摘されたわけです。
確かに当時の私は、なんとなくそれっぽい形になって、文字数が埋まることに満足していて、表現すること、伝えることに怠惰だった。
考えることを怠けると、むやみに強調表現を多用しがちですから。
推敲すれば気づけるはずなのに、
真摯に考え抜くことなく、見返すこともされなかった文章は、
客観的に見るとただみっともなく、何の思いも伝わってこない。
それを平気で提出した自分が恥ずかしくなりました。
それからは、「すごく」などの強調表現を使う時は、
それを使うべき場面なのか、意識するようになりました。
(それでも、それが私の癖なのか、気を緩めるとすぐに並べてしまいそうになります)
あの時、教授からフィードバックをいただいていなかったら
私は「すごく」だけでなく、
自分の文章そのものに課題意識を持つことなく、
なんとなく書くことに苦労しないから、これでいいんだろう、とあぐらをかいていたかもしれません。
たった一言の指摘で、たった一度の「恥ずかしい」という体験で、
それから20年以上経った今もピンとアンテナを建てることができています。
相手の成長のために与えてもらった
フィードバックで恥をかけることは、
その後何十年も忘れることなく意識することができる賜り物なんだな、と感じます。
コーチは時に、クライアントとの信頼関係の土台のうえで、
相手の目標達成のために必要であれば、耳の痛い指摘をする場面もあります。
言われた時は恥ずかしさ、いたたまれなさ、痛みや悔しさなど、苦しい感情に傷ついてしまう時もあるかもしれません。
それでも、何年、何十年経った後にでも、
「あの指摘があったから切り替えることができた」と感じていただくことにつながるなら、
嫌われても憎まれても、言うべきことは言うのがコーチの責任なんだろうなと思います。
どんな一言を残せるか。
コーチとして、考え判断することを怠ってはいけないと、
決意を新たに取り組んでいきたいと思います。
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