ライティング

文章に求めるのは「共感」と「理解」

ericoach1

自分にはユニークな視点やめずらしい経験などはないから、
ブログなどを書いても面白くないだろうと書くことをあきらめてしまっている人がいるとしたら、それはとてももったいないこと。

なぜなら「この人は特別だ」と感じるために読みたい人より、きっと、
「この人と自分は同じだ」と感じるために読みたい人の方が多いから。

誰かの書いたものを読んで、
その人の日常の何気ない出来事に対する感じ方やとらえ方、
人の言葉や態度、反応の受け止め方が、

「ああ、この人、私と同じだ」

そう感じられたら、すごく嬉しくないですか?

むかしむかし、当時お付き合いしていた人は内側に壁を作るタイプの人だったんですが、その人は当時とても人気の合った村上春樹の「鼠3部作」を読んで、

「なんで春樹はこんなにオレのことがわかるんだろう」

と心酔していました。
(私は結局わかってあげられなかったから内側に入れてもらえなかったようです)

※ちなみに当時私は大学生だったんですが、日本文学科に同じようなことを言っている男子が3人はいました。

つまりあれだけ独特で難解な村上春樹ワールドでさえ、自分が共感できる感覚を持つことができれば、「この人は自分のことをわかってくれる」と孤独を手放すことができるわけです。

自分にしか書けない唯一無二のユニークなものを書かなければならないなんて、思わなくていい。

むしろ人が求めてやまないのは、「自分と同じだ」「自分のことをわかってくれる」という感覚。

そう考えたら、少し気持ちを楽にして書けそうだなと思いませんか?

でもきっとそこには「本気」の主観が必要。
相手にすり寄る、心のこもっていない「わかる~」は見透かされます。

ごくふつうのことかもしれないけど、私は本気でこう思ってるんだ、
こう感じたんだっていうことを書き表していけば、

いつかあなたの書いたもので、だれかが孤独じゃなくなるかもしれない。
「自分が思っていたことを言葉にしてもらえた」と共感してもらえるかもしれない。

だから今日も書いていきましょう。勇気を持って。

ABOUT ME
中原絵里子
中原絵里子
編集・ライター・キャリアコーチ
大手教育出版社に20年勤務後、独立。上阪徹ブックライティング塾9期生、トラストコーチングスクール認定コーチ。
東京在住、3児の母。 コーチングでは、主に働く女性のこれからの働き方を決めるサポートや、ライティングのサポート、挑戦したいことに向けた伴走を行っています。
ライティングでは、教育、勉強法、進路、働き方、コミュニケーションなどをテーマにインタビューや記事作成、ブックライティングを行っています。
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