ライティング

どこかで線を引くことも大事

ericoach1

今、ある出版社様経由で編集作業を依頼いただき、
時間を見つけてコツコツ取り組んでいます。

元の原稿に書かれていることは正しいか、を調べながら、
もっといいネタがあれば差し替える作業が中心なのですが、

これがまた際限がないというか、
調べようと思ったらどこまでも調べるべき要素が出てくるし(例えば「~が多い」と書かれていたら、本当に多いと言えるか調べるとか)、

もっといい原稿に書き換えたいけれど元の原稿を必要としている人もいそう。


がっつり調べたり迷い始めたらどれだけ時間があっても足りません。

責任感が強いタイプだと思っているので、「ちゃんと調べ切った」と責務を全うしたい。



でもこのお仕事、依頼時に「あらかじめ報酬の金額は決まっているのだから、この金額に見合うと思う範囲で作業してもらって構いませんよ」と言われています。


つまり、それが作業の上限。


そこからはみ出す分は、自己満足です。

もっといいものにしたい、
問い合わせなどが来ないようにちゃんと確かめたい(どっちかというとこっちの理由が大きい)、
なるべく新しいネタを入れて、サボったと思われたくない。


そんな思惑が働くわけです。


だからまずは自分で納得できる「時給」や「単価」を決めて、
そこに収まる範囲はこれぐらい、と線を引く。

そしてなるべくその範囲に収まるようにやってみる努力をする。


そのうえで、自分の編集としての矜持だとか今後の関係性だとかいろいろな背景に則って、どこまではみ出してもOKとするかを自分で決めることが大切。


これって、編集だけじゃなくて原稿を書くうえでも大事なことで、

いい原稿を求めると終わりがないので、
「ここまでで良しとする」と自分で線を引く。

なぜなら正解はないのだから、やるべきことをやったら早くお渡しした方が、後工程の方が助かるから。

じっとあたためて、こねくり回してもたいして変わらない。

寝かせて5%よくなるより、1日早い方がいい、と私は思っています。

こだわりすぎるより、求められている範囲を見極めてそこで線を引く。

それも誠実な行動だと思っております。


#ライター #編集 #責任

ABOUT ME
中原絵里子
中原絵里子
編集・ライター・キャリアコーチ
大手教育出版社に20年勤務後、独立。上阪徹ブックライティング塾9期生、トラストコーチングスクール認定コーチ。
東京在住、3児の母。 コーチングでは、主に働く女性のこれからの働き方を決めるサポートや、ライティングのサポート、挑戦したいことに向けた伴走を行っています。
ライティングでは、教育、勉強法、進路、働き方、コミュニケーションなどをテーマにインタビューや記事作成、ブックライティングを行っています。
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